子どもが不登校になると、親は「どう声をかけたらいいのか」「放っておいていいのか」と悩むことが多いですよね。
この記事では、不登校の子が親へ反発してしまう理由と、そこから立ち直るきっかけになる親の関わり方を筆者の体験談を交えて紹介します。
お子さんとの関係に悩んでいる方の気づきや安心につながれば幸いです。
不登校の子が親に反発する理由とは?
不登校のとき、親の優しさに素直に反応できない子は多いです。
私も学校に行けなくなったとき、親が気を遣ってくれると「迷惑をかけて申し訳ない」「情けない」という想いが強く、素直になれず、ついついきつく当たることがありました。
当時は自分でも「こんな態度をとりたくない」と思っていましたが、どうしても感情をうまく言葉にできなかったのです。
つまり、反発の背景には「自分を責める気持ち」と「心の余裕のなさ」があります。

この時期に必要なのは、言葉よりも安心できる「関係性」です。これについて親ができる対応を2つ解説します。
少し心に留めてほしいこと
不登校の子どもの気持ちは十人十色です。ここで紹介するのは、あくまで「私の場合はこうだった」という一例になります。すべての子に同じ対応が合うとは限りませんが、参考にしてもらえたら嬉しいです。
不登校の子を支える、親にできる2つの対応

子どもが反発してしまうとき、親ができることは多くありません。それでも子どもが前に進むきっかけを作ることはできます。
1. 子どもとの繋がりを保つ
反発や沈黙の時期でも、子どもとのつながりを絶やさないことが大切です。無理に話を聞き出そうとせず、子どもが安心していられる「居場所」を家の中につくることがポイントです。
私の体験談:家族のお出かけが「つながり」を取り戻すきっかけに
私が不登校になった時「家族に迷惑をかけているから、嫌われたかもしれない」と不安に感じ、家族と話すのもギクシャクして、自室にとじこもるようになっていました。
そんな時、父が、家族全員で私の好きな公園に出かける計画を立ててくれました。
最初は「親に気を遣わせている」と申し訳なく感じたものの、家族と出かけ、みんなで楽しい思い出を共有できたことで、「自分はここにいてもいいんだ」と感じ、家族とつながっている安心感が回復の支えになりました。
その外出から、家族とはフラットな状態で話せるようになり、部屋にこもることもなくなりました。今思えば、この体験は引きこもりを防ぎ、気持ちの回復にもつながる大きなきっかけだったと感じています。
2. 子どもの「未来の選択肢」を持っておく
もう一つ大切なのは、親が冷静に「未来の選択肢」を持っておくことです。
不登校の時期、本人には未来を考える余裕がありません。そのため、親が冷静に「こういう進路や方法もある」と情報を持っておくことで、子どもが立ち直りやすい道筋をつくれます。
私の体験談:通信制高校への転入を支えた親のサポート
私は高校2年のときに登校できなくなりましたが、父が次の進路として通信制高校への転入という選択肢を調べてくれていました。
少しずつ自分の気持ちが落ち着いてきて、未来について具体的に考え始めたころ、父から「こういう学校もあるよ」と教えてもらえたため留年せず通信制高校に進学できました。
また、通信制高校への転入は想像以上に手続きが多く、スケジュール管理や書類の準備も大変でした。当時の私は在籍校とのやりとりなど一人でこなせる状態ではありませんでしたが、親が主導して手続きを進めてくれたので円滑に転入できました。
今振り返ると、あのとき親が現実的にサポートしてくれたことが「自分には次の道がある」と安心して前を向くきっかけになりました。

まとめ|不登校の子どもに親ができることは「焦らず支える」
不登校の子どもに親ができることは、「無理に立ち直らせる」ことではありません。大切なのは次の2つです。
- 信頼関係を保つこと(つながりを絶やさない)
- 選択肢を握っておくこと(未来の道を残しておく)
不登校の子どもにできる一番のサポートは、「焦らず、つながりと選択肢を守ること」です。この2つがある限り、子どもはいつでも再スタートできます。
みらいブランチでは、「不登校」をテーマに、親子の関わり方や、心を軽くするヒントをたくさん発信しています。あなたの悩みに寄り添う記事はこちらから

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